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農地法 重要事項説明書説明資料より


農地法
(昭和27.7.15)最近改正 平成29.6.2 法48号

1.用語
(1)農地・採草放牧地(法第2条第1項)

「農地」とは、耕作の目的に供される土地をいい、「採草放牧地」とは、農地以外の土地で、主として耕作又は養畜の事業のための採草又は家畜の放牧の目的に供されるものをいいます。

なお、「農地」かどうかは、登記簿上の地目(田・畑)によるのではなく、現況で判定します。

(2)農業委員会
「農業委員会」とは、農業委員会等に関する法律に基づいて原則として一市町村に一つ設置される委員会。

農地法や土地改良法等に基づき、農地等の利用関係の調整や自作農の創設維持、農地等の交換分合などの事務を処理します。

2.農地又は採草放牧地の権利移動の制限(法第3条第1項)

(1)制限の内容
農地又は採草放牧地について所有権を移転し、又は地上権、永小作権、質権、使用貸借による権利、賃借権若しくはその他の使用及び収益を目的とする権利を設定し、若しくは移転する場合には、当事者が、農業委員会の許可を受けなければなりません。

(2)許可申請のあて先
農業委員会
【適用除外】
Ⅰ 民事調停法による農事調停によって権利が設定され、又は移転される場合
Ⅱ 土地収用法その他の法律によって権利が収用され、又は使用される場合
Ⅲ 遺産の分割、財産の分与に関する裁判や調停、相続財産の分与に関する裁判によって権利の設定や移転が行われる場合
Ⅳ その他


3.農地の転用の制限(法第4条第1項)
(1)制限の内容
農地を農地以外のものにする者は、都道府県知事又は農林水産大臣の許可を受けなければなりません。

(2)許可申請のあて先
Ⅰ 同一の事業の目的に供するため4ha を超える農地を農地以外のものにする場合、農林水産大臣(都道府県知事経由)
Ⅱ その他の場合、都道府県知事(農業委員会経由)

【適用除外】
Ⅰ 土地収用法その他の法律によって収用し、又は使用した農地をその収用又は使用に係る目的に供する場合
Ⅱ 市街化区域内にある農地を、あらかじめ農業委員会に届け出て、農地以外のものにする場合 など


4.農地又は採草放牧地の転用のための権利移動の制限(法第5条第1項)
(1)制限の内容
農地を農地以外のものにするため又は採草放牧地を採草放牧地以外のもの(農地を除く。)にするため、これらの土地について所有権を移転し、地上権、永小作権、質権、使用貸借による権利又は賃借権その他の使用収益を目的とする権利を設定又は移転する場合には、当事者が都道府県知事又は農林水産大臣の許可を受けなければなりま
せん。

【適用除外】
Ⅰ 土地収用法その他の法律によって農地や採草放牧地又はこれらに関する権利が収用され、又は使用される場合
Ⅱ 市街化区域内にある農地又は採草放牧地を、あらかじめ農業委員会に届け出て、農地及び採草放牧地以外のものにするため所有権や地上権等を取得する場合 など

(2)市街化区域における農地転用のための権利移動の届出
Ⅰ 市街化区域内の農地の転用を目的とした売買については、法第5条第1項第6号により届出を行います。
Ⅱ 届出書は、売主と買主とが連署し、必要な添付書類と共に転用の行為に着手しようとする日前で、かつ、その農地を取得しようとする日以前に、農業委員会へ提出します。
Ⅲ 農業委員会は、届出を受理したときは遅滞なく受理通知書をその届出者に交付し、届出を受理しないこととしたときは、遅滞なく理由を付してその旨をその届出者に通知します。


(3)市街化調整区域内の農地転用許可
Ⅰ 市街化調整区域内の農地の転用はほとんど許可されません。
Ⅱ 許可申請書は、市町村農業委員会を経由して都道府県知事(転用が4ha を超える場合には申請書を、知事を経由して農林水産大臣)に提出します。
Ⅲ 4ha を超える農地転用の許可については、申請前に「事前審査申出書」を農林水産大臣及び地方農政局長に提出し、あらかじめ判断を求めることができます。

(4)転用許可基準
転用が許可されないケースとして、概ね次のようなものが列挙されています。

Ⅰ 申請に係る農地が、農用地区域内にある場合、及び農用地区域外であるが集団的に存在する農地、その他良好な営農条件を備える一定の農地である場合
ただし、市街地の区域内又は市街化が見込まれる区域内にある農地はこの限りではないとされています。

Ⅱ 申請に係る農地に代えて、周辺の他の土地を供することにより、その事業の目的を達成することができると認められる場合
Ⅲ 申請に係る農地すべてを、申請した用途に供することが確実と認められない場合など



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土地区画整理法 重要事項説明書説明資料より

土地区画整理法
(昭和29.5.20) 最近改正 平成29.6.2 法45号

1.土地区画整理事業の目的
土地区画整理事業とは、都市計画区域内の土地について、土地の区画形質の変更を行い、公共施設の新設・変更を行うことによって、宅地の利用の増進と公共施設の整備を図ることを目的として行われる事業のことです。


2.事業の進め方
土地区画整理事業のおおまかな流れは次のとおりです。なお、次に示したものは、地方公共団体が施行する場合についてですが、その他の場合にも大筋はあまり変わりありません。

① 施行区域(地区)(注)の決定……………まちづくりの観点から事業を施行する地区を選定し、都市計画の決定をします。

(注)「施行地区」とは土地区画整理事業を施行する土地の区域のことですが、都市計画事業として施行される事業については「施行区域」となります。

② 現況測量・調査の実施……………………事業計画策定のため、土地、建物等の現況を正確に把握します。

③ 事業計画・施行規程の決定………………事業の基本である設計、資金計画等について、知事の認可を経て決定します。

④ 審議会委員の選挙、評価員の選任………審議会は、関係権利者の意見反映のための機関として土地所有者・借地権者・学識経験者から選ばれて、事業施行の重要な事項について審議します。

また、土地・建物の評価のため評価員が審議会の同意を得て選任されます。

⑤ 換地の設計…………………………………事業計画及び個々の宅地の現況等に基づき、整理後の個々の宅地(これを「換地」という。)の区画を設計します。

⑥ 仮換地の指定………………………………移転や工事の必要から、審議会の意見を聴き、換地の前提となる仮の換地(これを「仮換地」という。)を指定します。

⑦ 建物等の移転、道路等の工事……………仮換地が指定されますと、現在地から仮換地へ建物等を移転することになります。

これに併行して道路、下水道、電気、ガス、水道等の工事を行います。

⑧ 町界・町名・地番の変更、整理…………新しい街区


仮換地指定の方法
仮換地の指定は施行地区内の宅地の所有者及び宅地についての地上権、永小作権、賃借権、その他宅地を使用し、又は収益することができる者に対し行われます。

即ち仮換地の指定は、仮換地となるべき土地の所有者、従前の土地所有者及び所有権以外の権利を有する者に対して「仮換地指定書」(仮換地位置図を添付)で行われますが、その指定する内容は次のとおりです。

Ⅰ 仮換地の位置
Ⅱ 仮換地の地積
Ⅲ 仮換地指定の効力発生日
Ⅳ 仮換地の使用収益を開始することができる日を別に定める場合には、使用収益の開始の日

仮換地指定の法的効果(法第99条第1項、第3項)
仮換地が指定された場合には、従前の宅地について、所有権、賃借権等を有していた者は、仮換地指定の効力の発生の日から換地処分の公告の日まで、仮換地について従前の土地に存する権利と同じ内容の使用収益権を取得するかわりに、従前の土地に存した使用収益権を停止されます。

したがって、自己の宅地を他人の宅地の仮換地等に指定された場合、その者は自己の宅地を使用、収益することができなくなります。

従前の土地の売買(仮換地指定後)
仮換地指定後の従前の土地の所有者は、従前の土地の使用収益権を停止されるだけで、売買等の処分権まで禁止したものではありませんので従前の土地の売買は可能です。

また、第三者に対抗するための移転登記も従前の土地について行います。

ただし買い受けた後実際に使用収益ができるのは仮換地となります。

従前の土地の一部売買(仮換地指定後)
従前の土地の一部を売買する場合、仮換地のどの部分を買い受けたかわからなくなりますので、仮換地のどの部分の売買を目的とするのか十分に明確にしておくことが必要となります。

減価補償金・清算金の帰属仮換地の売買においては減価補償金、清算金の帰属を明確にしておきます。実務上は将来に問題を残さないよう買主帰属とするほうがベターですが、その際、買主に十分な説明を必要とします。


4.換地処分とは

① 換地処分とは、換地計画に係る区域の全部について、換地計画どおりに工事が完了した後、施行者が、従前の宅地の関係権利者に対し、工事完了後の土地を割り当てる処分のことです。

なお、換地処分は、関係権利者に対し「換地処分通知書」によってなされます。

施行者は換地処分をした場合においては、その旨を遅滞なく知事に届け出なければならないとされています。

知事は都道府県が換地処分をした場合又は施行者の届出があった場合、換地処分の公告を行うことになります。

換地処分の効果はこの公告をもとに発生します。

② 換地処分の効果
換地処分の効果は、換地処分の公告があった日の翌日に次の効果が生じることになります。

Ⅰ 所有権、その他使用収益権の換地への移行
Ⅱ 換地計画で定められた清算金の確定
Ⅲ 施行者による保留地の原始取得


③ 換地処分に伴う登記
施行者は、換地処分の公告があったときは、その旨を登記所に通知し、また申請することによって登記が行われます。

換地処分によって土地及び建物登記簿が書き換えられても新しい登記済証(権利証)あるいは登記識別情報は交付されません。

ただし換地処分前の土地が2筆以上に対し、換地処分後の土地が1筆となった場合は新しく登記済証あるいは登記識別情報が交付されます。

④ 登記簿の閉鎖
換地処分の公告があった日以降は登記簿が長期間閉鎖されることがあります。

この間の権利移動については組合の台帳に記入され、また確定日付のある契約書により換地処分の公告前に登記原因を生じたことを証明できれば、登記申請はできますが、登記済証や謄本が融資の実行等に必要な場合は注意する必要があります。

なお、保留地の売買については、保留地証明が必要であり、抵当権の設定ができないため原則として住宅ローンの借入れができません。

⑤ 清算金
清算金とは区画整理事業を行う前の土地(従前の土地)と、事業をした後の土地(換地)をそれぞれ評価し、従前の土地の評価額が換地の評価額より多いときは清算金が交付され逆の場合は清算金が徴収されます。

清算金は換地処分公告のあった日の翌日に確定します。

なお、土地が共有地の場合、持分によって各権利者に按分して清算されます。

⑥ 仮換地上の建物
仮換地の指定がなされた後に建てられた建物の表示の登記は、当該仮換地のいわば底地が表示されます。

すなわち次のように建物の表示登記がなされますので重ね図あるいは仮換地の証明書によって、従前の土地と仮換地が一致しているかを確認しておくことが重要です。

5.保留地とは
① 保留地とは、土地区画整理事業の費用に充てるなど一定の目的のため換地として定めない土地のことです。
② 保留地の帰属

保留地は指定がなくても、これにより直ちにその所有権が施行者に移るのではなく、換地処分の公告(法第103条第4項)がなされた日の翌日に施行者による換地処分に伴う一括登記により、施行者を所有者とする保留地所有権の保存登記をすることになるため、これ以前に保留地の売買が行われた場合はいうまでもなく、換地処分の公告後であっても、施行者のための保存登記が完了するまでは、保留地の権利を第三者に対抗するための保留地所有権移転登記を受けることができません。

③ 保留地の売買
保留地の売買は、従前の土地が存在しませんので、当該保留地の使用収益権を移転させるにとどまります。

したがって、信用力の点で劣る個人施行や、組合施行の場合の保留地の売買にあたっては、二重売買などに注意を払う必要があり、土地区画整理事務所備付けの簿書に買受人として登載されているものがないか、保留地を現実に占有しているものがないかを確認する必要があります。

6.土地区画整理事業に係る制限の内容
(1)土地区画整理事業の施行地区内における換地処分の公告の日までの建築等の制限
土地区画整理事業が、都市計画において当該事業の施行区域として定められた区域の土地において施行されるときは都市計画事業として施行されます。

この都市計画による施行区域の決定(計画決定)から、施行主体を決め、この事業決定(認可)を経て、土地区画整理事業の完了までにはかなりの日時を要します。

このためこの事業をスムーズに遂行するために、土地区画整理事業の工事の障害となる建築行為については次の制限があります。

① 都市計画で定めている区域(施行区域)での建築制限
都市計画で土地区画整理事業として施行する施行区域が計画決定(告示のあった日)されますと、施行区域内において、建築物を建築しようとする者は、都市計画法第53条第1項の規定により知事の許可を受けることになります。

すなわち、街路計画の計画決定段階と同じ規制となります。

なお、この都市計画法第53条第1項の建築規制がなされる時期は、都市計画で施行区域の告示のあった日から土地区画整理事業の事業決定(認可)の公告日の前日までとなります。

知事の許可が受けられる建築物は次のものです。

Ⅰ 都市計画に適合した建築物であるとき。
Ⅱ 次のいずれにも該当し、かつ、容易に移転し、又は除却できるものであるとき。

(a)階数が2以下で、かつ、地階を有しないこと。
(b)主要構造部が木造、鉄骨造、コンクリートブロック造その他これらに類する構造であること。

② 事業決定(認可)から換地処分までの建築行為の制限(法第76条第1項)
土地区画整理事業の工事の開始から完了まで、すなわち次のときから換地処分の公告の日まで、法第76条第1項の規定により建築行為等の土地利用は都道府県知事等の許可が必要となります。

この許可は、「76条許可」ともいわれ、仮換地に限らず保留地の土地利用についても同様に許可を必要とします。

Ⅰ 個人・農住組合施行の場合:事業施行の許可の公告の日から換地処分の公告の日まで
Ⅱ 組合施行、会社施行の場合:認可の公告の日から換地処分の公告の日まで
Ⅲ 公共団体施行・行政庁施行の場合:事業計画の決定公告の日から換地処分の公告の日まで
Ⅳ 公団・公社施行の場合:施行規程及び事業計画の認可の公告の日から換地処分の公告の日まで

なお、法第76条第1項の規定による建築行為等の制限は次のものです。

(a)土地の形質の変更
(b)建築物の新築、改築若しくは増築
(c)工作物の新築、改築若しくは増築
(d)移動の容易でない5t を超える物件の設置又は堆積

(2)仮換地指定に伴う従前の宅地の使用収益の制限
前述の「仮換地の指定とは」の③仮換地指定の効果と同じです。

(3)使用収益停止処分に伴う使用収益の制限(法第100条第2項)
施行者が、工事の施行を円滑に行うため、換地計画において換地を取得又は利用しないこととされる所有者や賃借権者等に対して、その宅地の使用収益の権能を期日を定めて停止した場合は、その所有者や賃借権者等はその期日から換地処分の公告がある日まで使用収益することが禁止されます。

(4)住宅先行建設区における住宅の建設(法第117条の2第1項、第2項)
土地区画整理事業施行地区全体の住宅の建設を促進するための住宅先行建設区域内においては、換地等を指定された宅地の所有者等は、指定期間内に住宅を建設しなければなりません。

これに従わない場合は、指定の取消等の措置が講じられます。




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航空法 重要事項説明書説明資料より


航空法
(昭和27.7.15)最近改正 平成29.6.2 法45号


この法律では、航空機の航行や輸送の安全と障害防止を図るための方法が定められており、土地利用にあたっては次の制限があります。

1.制限表面
この法律において、空港とは空港法(昭和31年法律第80号)第2条に規定する空港をいい、主に公共の用に供する飛行場(附則第2条第1項の政令で定める飛行場を除く)と定義されています(法第2条第4項)。

空港で航空機等が安全に離着陸するためには、空港周辺の一定の空間を障害物が無い状態にしておく必要があります。

このため、この法律では次のような制限表面を設定しております。

(1)進入表面
進入表面とは、着陸帯の短辺に接続し、かつ、水平面に対し上方へ50分の1以上で国土交通省令で定める勾配を有する平面であって、その投影面が進入区域と一致するものをいいます(法第2条第8項)。

(2)水平表面
水平表面とは、空港等の標点の垂直上方45mの点を含む水平面のうち、この点を中心として4,000m以下で国土交通省令で定める長さの半径で描いた円周で囲まれた部分をいいます(法第2条第9項)。

(3)転移表面
転移表面とは、進入表面の斜辺を含む平面及び着陸帯の長辺を含む平面であって、着陸帯の中心線を含む鉛直面に直角な鉛直面との交線の水平面に対する勾配が、進入表面又は着陸帯の外側上方へ7分の1であるもののうち、進入表面の斜辺を含むものと当該斜辺に接する着陸帯の長辺を含むものとの交線、これらの平面と水平表面を含む平面との交線及び進入表面の斜辺又は着陸帯の長辺により囲まれる部分をいいます(法第2条第10項)。

(4)延長進入表面
延長進入表面とは、進入表面を含む平面のうち、進入表面の外側底辺、進入表面の斜辺の外側上方への延長線及び当該底辺に平行な直線でその進入表面の内側底辺からの水平距離が15,000mであるものにより囲まれる部分をいいます(法第56条第2項)。

(5)円錐表面
円錐表面とは、水平表面の外縁に接続し、かつ、空港の標点を含む鉛直面との交線が水平面に対し外側上方へ50分の1以上で国土交通省令で定める勾配を有する円錐面であって、その投影面が当該標点を中心として16,500m以下で国土交通省令で定める長さの半径で水平に描いた円周で囲まれるもののうち、航空機の離陸及び着陸の安全を確保するために必要な部分として指定された範囲をいいます(法第56条第3項)。

(6)外側水平表面
外側水平表面とは、円錐表面の上縁を含む水平面であって、その投影面が空港の標点を中心として24,000m以下で国土交通省令で定める長さの半径で水平に描いた円周で囲まれるもののうち、航空機の離陸及び着陸の安全を確保するために必要な部分として指定された範囲をいいます(法第56条第4項)。



2.制限表面にかかる行為制限(法第49条第1項、法第56条の3第1項)
空港周辺では、前述の制限表面の上に出る高さの建造物、植物その他の物件を設置し、植栽し、又は留置することが禁止されています(法第49条第1項、第56条の3第1項)。


進入表面、転移表面又は水平表面については、自衛隊が設置する飛行場(自衛隊法第107条第2項にて準用)や、国土交通大臣が設置した空港等又は航空保安施設についても同様の制限があります(法第55条の2第3項)。

この規定に違反して、設置し、植栽し、又は留置した物件(成長して制限表面に出た植物を含む)の所有者等は、空港の設置者から当該物件を除去することを求められることがあり、また、50万円以下の罰金に処されます(法第150条)。



ただし、水平表面、円錐表面及び外側水平表面に係るもので、仮設物その他の国土交通省令で定める物件で、空港の設置者の承認を受けて設置し又は留置するものや、供用開始の予定期日前に除去される物件については、この限りではありません。


3.確認方法
制限表面については空港ごとに異なる範囲が設定されておりますので、詳細については各空港事務所の窓口で照会する必要があります。

但し、各空港や自衛隊基地の中には保安上の理由から事務所窓口ではなく、電話やFAXで問い合わせする方法を推奨しているところもあります。

まずはどのような方法で照会可能か、各空港事務所などの担当部署に電話等で確認して下さい。

この場合、一定の空港についてはホームページ等でも確認することができますが見間違いもあるため、可能であれば電話やFAX等で具体的に確認した方が安全です。


重要事項説明書説明資料シリーズ


【参考】
大阪国際(伊丹)空港高さ制限回答システム
http://www.kansai-airports.co.jp/itm_seigen/


羽田空港高さ制限回答システム
https://secure.kix-ap.ne.jp/haneda-airport/



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景観法 重要事項説明書説明資料より

景観法
平成16.6.18)最近改正 平成29.5.12 法26号

1.景観法の用語

(1)景観行政団体
景観法に出てくる特別な用語で、次の市町村、都道府県をいい、景観法に基づいていろいろな計画を立てたり、許可するなどの権限が与えられている団体です(法第7条)。

① 指定都市
② 中核市
③ 都道府県(指定都市、中核市以外の区域)
④ 都道府県知事の同意を得た市町村(一定の事務処理についての協議・同意)


(2)景観計画
次のいずれかの項目の実現のため必要と認められる土地の区域について立てられる「良好な景観」の形成に関する計画をいいます(法第8条)。

① 現にある良好な景観の保全
② 地域特性にふさわしい良好な景観の形成
③ 地域間交流促進に資する良好な景観形成
④ 住宅市街地開発事業等で良好な景観形成の創出
⑤ 不良な景観形成のおそれのある土地の区域の良好な景観形成


(3)景観計画区域
景観計画区域は、都市計画法の都市計画区域や準都市計画区域などと同じように、景観法では特に重要な区域です(法第8条第2項)。

この区域は、都市だけでなく農山漁村、その他市街地又は集落を形成している地域及びこれと一体となって景観を形成している地域について景観計画区域が指定され、この区域には水面も含まれます。

したがって、市街地だけでなく風致の点で優れた景観が見られるところも指定されることが考えられます。


(4)建築等と建設等
景観法では、建築物と工作物について、次のように建築等と建設等を区別しています(法第16条第1項)。

●建築等
建築物の新築、増築、改築若しくは移転、外観を変更することとなる修繕若しくは模様替又は色彩の変更をい
います。

●建設等
工作物の新設、増築、改築若しくは移転、外観を変更することとなる修繕若しくは模様替又は色彩の変更をい
います。

(5)景観地区
良好な景観の形成を図るため、市町村が都市計画区域又は準都市計画区域内の土地の区域について都市計画に定めた地区のことです(法第61条第1項)。

(6)準景観地区
景観計画区域(都市計画区域及び準都市計画区域外)のうち、相当数の建築物の建築が行われ、現に良好な景観が形成されている一定の区域について、その景観を保全するために定められた地区です(法第74条第1項)。


2.景観計画について
景観計画の主な内容は、次のとおりです。

(1)景観行政団体
景観行政団体は景観計画を定めることができます(法第8条第1項)。

(2)景観計画
景観計画には、次の事項を定めることになっています(法第8条第2項)。

① 景観計画区域
② 景観形成方針
③ 行為制限(建築物・工作物の形態意匠の制限、高さ・壁面・敷地面積の制限その他)
④ 次の建造物、樹木の指定方針


1)景観重要建造物(法第19条)……良好な景観の形成に重要な建造物。一体となった土地その他の物件
2)景観重要樹木(法第28条)………良好な景観の形成に重要な樹木

⑤ 屋外広告物の表示、設置の制限
⑥ 景観重要公共施設の整備等
⑦ その他


3.景観計画区域内における建築等の届出
景観区域内における建築等の届出等の制限は次のとおりです。

(1)届出 (法第16条第1項、第2項)
景観計画区域内において、次の行為をしようとする者は、あらかじめ景観行政団体の長に届け出なければなりません。


① 建築物の建築等又は工作物の建設等(建築等や建設等については、前述1.(4)を参照)
② 開発行為
③ その他

届出をした後、上記事項を変更しようとするときは、その旨を景観行政団体の長に届け出なければなりません。

(2)行為着手制限(法第18条)
届出受理の日から、原則として30日を経過するまでは行為に着手してはならないことになっています。

(3)勧告、命令(法第16条、法第17条)
景観行政団体の長は、景観計画に適合させるよう勧告又は命令をすることができます。
また、原状回復を命じることもできることになっています。

5.景観重要建造物等に関する規制
(1)現状変更等の規制
景観重要建造物の現状変更や景観重要樹木の伐採・移植については、原則として景観行政団体の長の許可を受けなければなりません(法第22条、法第31条)。


景観重要建造物の外観変更については、景観行政団体の長の許可を受けなければなりません。

(2)管理協定(法第36条、法第41条)
① 景観重要建造物や景観重要樹木の管理のため、所有者と協定を締結することができます。
② 公告があった管理協定は、その後の所有者となった者に対しても効力があります。

6.景観地区と準景観地区
(1)景観地区
① 指定(法第61条)
都市計画区域又は準都市計画区域内で、都市計画に景観地区を指定することができます。
② 建築物に関する都市計画(法第61条)
都市計画には、次のことを定めます。
1)建築物の形態意匠の制限
2)その他


③ 建築物の制限(法第62条、法第63条、法第65条)
景観地区内の建築物の形態意匠は、都市計画に定められた制限に適合するもので、建築等については、市町村長の認定を受けなければなりません。
違反建築物について取引をした宅地建物取引業者は、業務停止等の処分を受けることがあります。

④ 工作物の形態意匠等の制限(法第72条)
市町村は、景観地区内での工作物の制限を定めることができることになっています。

⑤ 開発行為等の制限(法第73条)
市町村は、条例で開発行為等の規制を定めることができます。

(2)準景観地区
① 指定(法第74条)
市町村は、都市計画区域及び準都市計画区域外の景観計画区域のうち、一定の土地の区域について準景観地
区を指定することができます。

② 行為規制(法第75条)
市町村は条例で、景観地区に準ずる規制をすることができることになっています。

③ 地区計画等の区域における制限(法第76条)
市町村は、地区計画等形態意匠条例により制限を定めることができます。
なお、条例に違反した宅地建物取引業者は、業務の停止等の処分を受けることがあります。

7.景観協定
(1)協定の締結(法第81条)
景観計画区域内の一団の土地の所有者等は、全員の合意により、景観協定を締結することができます(認可権者は、景観行政団体の長)。

(2)景観協定の効力(法第86条)
認可の公告のあった景観協定は、その後の土地所有者となった者に対しても効力があります。

(3)一人協定(法第90条)
一人協定で認可を受けている場合は、認可の日から3年以内に2人以上の土地所有者等が存することとなったときから、認可公告のあった景観協定と同一の効力を有することとなります。


重要事項説明書説明資料シリーズ


【参考】
大阪市景観計画概要版
http://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/cmsfiles/contents/0000394/394325/keikakugaiyou.pdf


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平成30年地価公示にみる地価上昇トレンドは継続するか その2

地価動向をみると、東京圏、大阪圏、名古屋圏からなる三大都市圏では、住宅地の地価は0.7%とわずかな上昇にとどまりましたが、商業地の地価は3.9%と大きな上昇率を示しました。


大阪圏では住宅地は0.1%の増とほぼ横ばいとなったものの、商業地の上昇率は4.7%と、三大都市圏の中で最も高くなっています。


地方圏では、地方四市(札幌、仙台、広島、福岡)の上昇率が住宅地は3.3%、商業地は7.9%と、ともに三大都市圏を上回りました。


一方、地方四市以外の地方圏では、住宅地がマイナス0.5%、商業地がマイナス0.4%と、マイナス幅は縮小しているものの、引き続きマイナス成長が続いており、二極化が進展していることが分かります。



今回の公示地価で特徴的な地価上昇がみられた地点は、いくつかの特徴で分類することができます。


国土交通省は住宅地や商業地で地価上昇がみられた地点の特徴につき、「観光・リゾート需要の高まり」、「再開発事業等の進展」の2点を指摘しています。


その特徴を備えた地点は、地方四市以外の地方圏においても、高い地価上昇率を示しています。


一点目の観光・リゾート需要の高まりに関しては、年2割の上昇を示す訪日客の増加によるところが大きいです。


今回、住宅地、商業地ともに最も高い上昇率(いずれも前年比30%を超える上昇率)を示したのが、ニセコ観光圏に含まれるリゾート地である北海道倶知安町の地点です。


その背景には、訪日客増加に伴う店舗需要の増加や、外国人による別荘地需要の高まりがあります。


また、国内外の観光客が増加した高山市の歴史的町並み地区、同様に観光客の増加した奈良市旧市街(ならまち)では、いずれも旺盛な店舗需要を背景として、同10%程度の高い上昇率を示しました。


また、今回の公示地価で商業地価格順位が全国1位(平米あたり5550万円、前年比9.9%上昇)となった銀座駅近接地点や、大阪圏の価格順位が1位となった心斎橋地区のなんば駅周辺(平米あたり1580万円、前年比22.5%上昇)も、いずれも訪日客増加による旺盛な物販需要が、地価上昇の背景にあるとみられます。


また、商業地では京都市の上昇率が東京23区を上回った背景にも、観光需要の高まりがあると考えられます。


再開発事業等の進展で特徴的な地価上昇がみられた地点として、国土交通省は福井駅周辺と長崎駅周辺を挙げています。


福井駅周辺では、福井駅西口再開発ビルである「ハピリン」が開業した平成28年4月以降、繁華性が向上していることに加え、北陸新幹線の延伸も見据えた大規模再開発事業も進展していることから、地価の上昇がみられます(商業地で同5.1%の上昇)


長崎駅周辺では、県庁舎の移転や九州新幹線西九州ルートの開業を見据えた再開発事業の進展に伴うホテルや店舗需要の高まりに加え、クルーズ船寄港数の増加等により市内観光客が増加していることから、地価の上昇がみられています(商業地で同19.7%の上昇)

また、今回、住宅地の価格順位が全国1位となった東京の赤坂地区周辺(平米あたり401万円、前年比9.0%上昇)は、複数の再開発事業が進展しており、マンション需要が旺盛なことが背景にあると考えられます。


商業地の上昇率5位、6位となった名古屋駅西口の地点(同25%程度の上昇)も、駅前の大規模再開発が起点となったとみられます。


今回の地価の全体的な動きは、地価に関するデフレ傾向がほぼ終焉したとみることができます。


ただし、全面的に地価が上昇したバブル期とは異なり、土地を取り巻く環境により地価の動きは多様なものとなっています。


今回の地価上昇のキーワードは、「観光需要」と「再開発」ですが、長期的な金融緩和に伴う緩和マネーが、それらのキーワードに沿って、三大都市圏や地方四市、さらには地方の拠点都市に流入したとみることができます。


2020年の東京五輪には訪日客を4000万人に引き上げる(2017年は3000万人弱)政府目標、各地で進む集客増に対応するインフラ整備、緩和が続く日銀の金融政策の下では、当面の全国的な基調としては、堅調な地価の推移を見込むことができます。






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平成30年地価公示にみる地価上昇トレンドは継続するか その1


3月に公示地価が公表されました。

地方圏の地価も下落から脱したとのことですが、今回の公示地価の特徴はどのような点にありまた、この地価の上昇傾向は、今後も持続するのでしょうか。

国土交通省は3月27日、平成30年1月1日時点の公示地価を公表しました。

ここで、公示地価とは昭和44年施行の地価公示法に基づき国土交通省が毎年公表する、その年の1月1日時点の1平方メートルあたりの土地価格です。

公示地価を開示する主な目的としては、一般の土地の取引に対して指標を与えること、不動産鑑定の規準となること、公共事業用地の取得価格算定の規準となること、土地の相続評価及び固定資産税評価についての規準となること、国土利用計画法による土地の価格審査の規準となること、などが挙げられ社会・経済活動についての重要な制度インフラの一つとなっています。


なお、標準地の公示地価は、一般の土地取引価格の指標を与えるとともに、公共事業用地の取得価格算定や、国土利用計画法に基づく土地取引の規制において土地価格の審査の際に参照されるため、以下の4点に留意し、選定されます。

1. 標準地の代表性(当該区域内に適切にし、区域の地価水準を代表し得る)

2. 標準地の中庸性(当該区域において利用状況、環境、形状等が中庸)

3. 標準地の安定性(土地利用状況が安定していること)

4. 標準地の確定性(明確に他の土地と区別され範囲が特定できるものであること)


今回の調査地点は全国26,000地点となっています。

なお、土地には、住宅地、商業地、工業地等の区分があります。


各地点における地価の決定に際しては、鑑定評価員(不動産鑑定士)が調査地点や近隣の売買例、賃料などを参考に、取引事例比較法、収益還元法及び原価法により算定し、学識経験者等からなる土地鑑定委員会が審査した上で判定します。


なお、土地は更地の状態とみなし、その土地の効用が最高度に発揮できる使用方法(最有効利用)を前提として、評価がなされます。


 
土地の価格に関する代表的な統計としては公示地価の他に、都道府県が毎年7月1日時点で調査する「基準地価」や、国税庁が公表する「路線価」があります。


前者は都市計画区域外の調査地点も含むこと、後者は主要な道路に面した土地が対象となり、相続税等の算定の基礎となっている点が特徴です。

さらに四半期ごとに地価の動きをみることができる「地価LOOKレポート」も、都心の地価動向をみることができる有効な統計です。


地価の動向を的確に判断するには、公表される統計の対象の特徴や、対象としている時期等を考慮しつつ、複数の指標により総合的に判断することが必要です。


それでは、今回発表された公示地価を詳しく見ていきましょう。

 
まず全国平均をみると、住宅、商業、平均では3年連続の上昇(前年比0.7%)となりました。

3年連続で地価が上昇したのは、平成4年以降初めてです。


特に今回、地方圏が26年ぶりにわずかながらも上昇(前年比0.04%のプラス)に転じたことに注目されます。


さらに、リーマンショック前の2008年以来10年ぶりに、上昇した地点の数が下落地点の数を上回りました。


用途別にみると、住宅地は全国で同0.3%と2年連続、商業地は同1.9%と3年連続で上昇しており、上昇率はいずれも昨年よりも大きくなっています。

この背景として国士交通省は、住宅地については、「雇用・所得環境の改善が続く中、低金利環境の継続による需要の下支え効果もあって、利便性の高い地域を中心に地価の回復が進展」した点を指摘しています。


また商業地については、良好な資金調達環境の下、「外国人観光客の増加などによる店舗、ホテル需要の高まり」、「都市中心部における再開発等の進展による繁華性の向上」、「主要都市でのオフィス空室率の低下などによる収益性の向上」の3点により、不動産需要は旺盛であり地価は総じて堅調に推移したと判断しています。


つづく




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不動産関係の平成30年度税制改正について 6


・小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例についての見直し
 
次の見直しが行われ、平成30年4月1日以後に相続又は遺贈により取得する財産に係る相続税について適用される。


(1)特定居住用宅地等(被相続人等の居住の用に供していた宅地等について一定の要件を満たす場合にはその評価額から330平米まで80%減額)について


1.持ち家に居住していない者に係る特定居住用宅地等の特例の対象者の範囲から、次に掲げる者を除外する。
  
イ 相続開始前3年以内に、その者の3親等内の親族又はその者と特別の関係のある法人が所有する国内にある家屋に居住したことがある者
 
ロ 相続開始時において居住の用に供していた家屋を過去に所有していたことがある者

被相続人に配偶者及び同居していた相続人がいない場合のいわゆる「家なき子特例」で、改正前の「持ち家に居住していない者」の要件は、「相続開始前3年以内に国内にあるその者又はその者の配偶者の所有する家屋に居住したことがない者」だった。


改正により相続開始前3年以内に居住したことがある家屋の所有者の範囲が、本人又はその配偶者から3親等内の親族や関係法人にまで広がるとともに、相続開始時に居住していた家屋が持ち家でなくても、過去にその家屋を所有していた者は除外されることになった。

(注)平成32年(2020年)3月31日までに、平成30年3月31日時点で改正前の要件を満たしていた宅地等を取得する場合は、改正後の要件を満たしているとみなす等の経過措置が設けられている。


2.介護医療院に入所したことにより被相続人の居住の用に供されなくなった家屋の敷地の用に供されていた宅地等について、相続の開始の直前において被相続人の居住の用に供されていたものとして本特例を適用する。


 改正前、要介護認定又は要支援認定を受けていた被相続人に関し、居住の用に供されなくなった家屋の敷地の用に供されていた宅地等が相続開始直前に被相続人の居住の用に供されていたものとされるのは、被相続人が、認知症対応型老人共同生活援助事業が行われる住居・養護老人ホーム・特別養護老人ホーム・軽費老人ホーム・有料老人ホーム、介護老人保健施設、サービス付き高齢者向け住宅に入居又は入所していた場合だったが、改正により、対象となる施設として「介護医療院」が新たに加えられた。


「介護医療院」とは、長期的な医療と介護のニーズを併せ持つ高齢者を対象とし、「日常的な医学管理」や「看取りやターミナルケア」等の医療機能と「生活施設」としての機能とを兼ね備えた施設で、介護保険法の改正により平成30年4月より創設されたもの。


(2)貸付事業用宅地等(被相続人等が貸付事業の用に供していた宅地等について一定の要件を満たす場合には、その評価額から200平米で50%減額)について 
貸付事業用宅地等の範囲から、相続開始前3年以内に貸付事業の用に供された宅地等(相続開始の日まで3年を超えて事業的規模で貸付事業を行っていた者の当該貸付事業の用に供したものを除く。)を除外する。


改正前は、貸付事業の用に供された時期についての制限はなかったが、改正により相続開始前3年以内に貸付事業の用に供されたものが除外された。


ただし3年以内であっても、3年を超えて事業的規模で貸付事業を行っていた者が新たに貸付事業の用に供したものは対象となる。


なお、この改正は平成30年4月1日以後に取得する財産に係る相続税について適用されるが、同日以後平成33年(2021年)3月31日までの間に取得するものについては、除外されるのは、平成30年4月1日以後に貸付事業の用に供されたものとするという経過措置が設けられている(平成30年3月31日までに貸付事業の用に供されたものであれば、相続開始時点で3年を超えていなくても、適用の対象となる)。





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不動産関係の平成30年度税制改正について 5

工事請負契約書及び不動産譲渡契約書に係る印紙税の特例措置の延長(印紙税)
 
工事請負契約書及び不動産譲渡契約書に係る印紙税の特例措置を2年間延長する。


【施策の背景】
・建設業においては、重層下請請負構造の中で多段階にわたり課税。

・不動産流通段階でも課税され、最終的にはエンドユーザー(戸建住宅等を購入する個人や建設の施主となる中小企業など)に転嫁。

・建設工事や不動産流通のコストを抑制し消費者負担を軽減することにより建設投資の促進、不動産取引の活性化を図る。

【特例措置の内容】
[印紙税]工事請負契約書及び不動産譲渡契約書に係る印紙税について軽減

【改正】
特例措置を2年間(平成30年4月1日~平成32年3月31日)延長する。



災害に強い強靭な国土・地域づくり

津波避難施設に係る特例措置の拡充・延長(固定資産税)

 
津波防災地域づくりに関する法律に基づく避難施設等に係る固定資産税の特例措置に関して、対象となる避難施設及び償却資産を拡充の上、3年間延長する。

【施策の背景】
・最大クラスの津波については、発生から到達までの時間が極めて短く、避難のための十分な時間の確保が困難。
 緊急的・一時的な避難施設を確保する必要がある。

・津波防災地域づくりに関する法律による措置として協定避難施設、指定避難施設が裁定されており、これらにより津波発生時における避難施設の確保を図る。
 
上記措置は、当該施設所有者等の施設の使用を制限することにつながるため、本特例措置により、施設所有者等の負担軽減を図る必要。

【特例措置の内容】

1.管理協定が締結された避難施設の避難の用に供する部分に関する固定資産税の課税標準

2.避難施設に附属する避難の用に供する償却資産(誘導灯、誘導標識及び自動解錠装置)に関する固定資産税の課税標準について、管理協定締結後又は償却資産取得後5年間、1/2を参酌して、1/3以上2/3以下の範囲内において市町村の条例で定める割合に軽減

【改正】
・対象避難施設に指定避難施設を追加(注)

・対象償却資産に防災用倉庫、防災用ベンチ及び非常用電源設備を追加(注)

特例措置を3年間(平成30年4月1日~平成33年3月31日)延長する。

(注)指定避難施設又は同施設に附属する償却資産に係る特例措置の課税標準については、2/3を参酌して、1/2以上5/6以下の範囲内で軽減



つづく


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不動産関係の平成30年度税制改正について 4


都市農地の保全のための制度充実に伴う所要の措置
(相続税・固定資産税等)

 
都市農業振興基本計画(平成28年5月閣議決定)や改正生産緑地法・都市計画法を踏まえ、都市農業の多様な機能の発揮や都市農地の保全・活用を推進するために必要な税制上の所要の措置を講じる。


【施策の背景】
・平成4年以降、三大都市圏特定市の市街化区域内農地について、生産緑地地区は概ね維持されているものの、それ以外の農地は大きく減少。


・平成28年5月には都市農業振興基本法に基づく都市農業振興基本計画が閣議決定され、都市農地を農
 業政策及び都市政策の双方から評価し、都市農地の位置付けを都市に「あるべきもの」へと大きく転換。


・これを踏まえ、都市農地の保全・活用を推進するため、平成29年4月28日に、「都市緑地法等の一部を改正する法律」が成立し、以下の事項を措置。


・生産緑地地区の面積要件(500平米以上)について、市区町村が条例により300平米以上に引下げ可能とする。


・生産緑地地区内に製造・加工施設、直売所、農家レストランを設置可能とする。


・生産緑地地区の都市計画決定後、30年経過するものについて、買取り申出期日を10年先送りする特定生産緑地制度を創設。


・農業と調和した良好な住環境を保護するための田園住居地域制度を創設。


・上記制度の活用により、更なる都市農地の保全・活用を図っていくことが必要。



【特例措置の内容】
[固定資産税等]
・特定生産緑地に指定された生産緑地に対して、農地評価・農地課税を適用
※特定生産緑地に指定されない生産緑地に対して、急激な税額上昇を抑制するため、5年間の激変緩和措置を適用


・田園住居地域内の農地(300平米を超える部分)に対して、評価額を1/2に軽減する特例措置を適用


[相続税・贈与税等]
・特定生産緑地に指定された生産緑地に対して、納税猶予を適用
 ※特定生産緑地に指定されない生産緑地に対して既に納税猶予を受けている場合、当代に限り、猶予を継続する経過措置を適用

 ※別途、生産緑地を貸し付けた場合でも、相続税の納税猶予を適用



・田園住居地域内の農地に対して、納税猶予を適用


◇不動産市場の活性化
・土地に係る固定資産税の負担調整措置及び条例減額制度の延長(固定資産資産税・都市計画税)

土地に係る固定資産税について、

1.現行の負担調整措置

2.市町村等が一定の税負担の引下げを可能とする条例減額制度を3年間延長する。



【施策の背景】
固定資産税の負担増は、不動産業だけでなく、ホテルや百貨店、商店街、物流倉庫など幅広い業種に悪影響を与え、事業者の設備投資の見直しや経営の圧迫につながる。

・デフレ脱却と地域経清の再生の足取りを確実にして、地価が安定的に推移する状況を生み出し、安定した税収を確保することが重要。

このため、引き続き負担調整措置や条例減額制度による負担軽減を行う。


【改正】
負担調整措置、条例減額制度を3年間(平成30年4月1日~平成33年3月31日)延長する。


・土地等に係る不動産取得税の特例措置の延長(不動産取得税)
 
土地等の流動化・有効利用の促進等を図るため、以下の特例措置を3年間延長する。

1.宅地評価土地の取得に係る不動産取得税の課税標準の特例措置(1/2控除)

2.土地等の取得に係る不動産取得税の税率の特例措置(本則4%→特例3%)


【施策の背景】

・土地取引件数は、依然として低水準。

・また、土地の購入者は多くが個人や資本金1億円未満の中小企業であり、特例措置による負担軽減効果は大きい。

・取得時の負担を軽減することで土地に対する需要を喚起し、土地の流動化と有効利用の促進を図ることにより、デフレからの脱却を完全なものとし、名目GDP600兆円に向けた経済成長の実現を図る。




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不動産関係の平成30年度税制改正について 3

都市のスポンジ化(低未利用土地)対策のための特例措置の創設(所得税・法人税・登録免許税・不動産取得税・固定資産税等)

 
人口減少下にあっても持続可能なコンパクトシティの形成に向けて、都市再生特別措置法に基づく立地適正化計画に定める居住誘導区域等の区域内の低未利用土地などの利用促進や、地域の利便の確保・維持に不可欠な施設の整備・管理の促進を図るための特例措置を創設する。



【施策の背景】
多くの都市で、空き地等の低未利用土地が時間的・空間的にランダムに生じる「都市のスポンジ化」が進行し、居住や都市機能の誘導を図るべき区域においても、エリア価値の低下、生活環境の悪化、施設の種地確保の阻害等の問題を生じさせ、コンパクトなまちづくりを進める上で重大な障害となっている。



【特例措置の内容】
1.立地誘導促進施設協定(仮称)に係る課税標準の特例措置

 
低未利用土地などを活用した、地域利便の増進に寄与する施設の整備を促進するため、地権者が全員合意により、当該施設の整備・管理を地方公共団体に代わり自ら行う新たな協定制度を創設。


[固定資産税・都市計画税]
協定に基づき整備・管理する公共施設等(道路・広場等)について都市再生推進法人が管理する場合に課税標準を2/3に軽減(5年以上の協定の場合は3年間、10年以上の協定の場合は5年間)



2.低未利用土地権利設定等促進計画(仮称)に係る特例措置
 
市町村が地域内に散在する低未利用土地などの利用意向を捉えて、関係地権者等の合意を得ながら計画を策定し、必要な利用権の設定等を促進する制度を創設。


[登録免許税]
 計画に基づく土地・建物の取得等について税率を軽減
・地上権等の設定登記等(本則1%→0.5%)
・所有権の移転登記(本則2%→1%)


[不動産取得税]
 計画に基づく一定の土地の取得について軽減(課税標準の1/5控除)



3.都市再生推進法人に低未利用土地等を譲渡した場合の特例措置
 
低未利用土地の利用に係る一時保有機能等を果たすべく、都市再生推進法人に低未利用土地の取得等の業務を追加。


[所得税・法人税・個人住民税等]
 
都市再生推進法人に低未利用土地等を譲渡した場合、長期譲渡所得(2000万円以下の部分)に係る税率を軽減(所得税:本則15%→10%、個人住民税:本則5%→4%)



つづく


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